子どもの心

子どもの心

フェニックスでも、シュシュでも、幼児さんが数名います。

小さい頃から様々なお稽古事に触れ、自分に合うものはなにか?楽しいものは?を見つけられるというのは、とても恵まれていて幸せな環境だと思います。早期教育が全て良い、とは思いませんが、経験を積めるのは素晴らしいことです。

私自身も小さい頃は、母親がある程度教育熱心?だったのか、色々なお稽古事をさせてもらいました。

ピアノにお習字にモダンダンス・・・どれも楽しかったのですが、ピアノだけは苦手だったなぁ。。

 

幼児さんあるある。

レッスン中に「できない。。」「お母さんがいない。。」と涙してしまう子が時々います。

お昼寝が終わったところでグズグズだったり、何かわからないけれどグズグズだったり(;^_^A

こういった時、マニュアルや正解はありません。これが指導現場での現実です。

状況別対応マニュアル・・・、なんて、ありませんからね(笑)

 

学校の先生であれば、おそらく勉強会や交流会、研修会なども多いのでは?と想像します。

情報交換したり、今の時代にあった指導の仕方というものを専門家からレクチャーしてもらったり、様々なケースを知ったり。

でも、バトンの指導者同士では勉強会や研修会などの機会がほとんどありません。

正直なところ「我流」でしかなく、時々「これでいいのか??」と思うこともあるのですが、今は自分の考えや思いを大切にしています。

 

涙・・・になってしまった時、私はあえてドライな対応です。

周りから見ると「先生、冷たい」と思われているかもしれません。

泣いている理由も色々だと思うので、「どうしたの?」と聞きますが、その時に明確な答えを出せる子はほとんどいません。

しんどい・・・どこかが痛い・・・など、すぐに対応しなければいけない事態であれば対応しますが、それ以外の理由であれば「涙がとまったら戻っておいでね」といって、一旦休憩させます。

今選手クラスで頑張っている子たちでも、小さい頃は課題ができなくて泣いて泣いて・・・

そのたびに「泣くんやったら体育館から出て。」それはルールとして徹底していました。

体育館は練習する人のためのものであって、無駄におしゃべりをしたり、泣いたりするための場所ではありませんからね。

 

私も一応、4歳の子どもを持つ母親なので、すぐに膝の上に抱っこして「どうしたん?悲しかったんやなぁ、でも大丈夫やで」とヨシヨシトントンしてあげたい気持ちはやまやまなのですが(笑)、それは指導者の仕事ではないと思っています。

「今日はもうやめて、お迎えに来てもらおうか?」

「ずっと見ておく??今日は練習しない?」

経験上、そう聞いて「うん」となる子はほとんどいません。

泣いていても、ぐっとこらえて涙を拭いて、、またフロアに戻ってきます。

みんな、やりたいし頑張りたい気持ちはあるんですよね。ただ自信がちょっと足りないだけなんだと思います。

 

バトンは、成功と失敗がはっきりわかる競技です。

幼児なりに取れたり、クルンと回せたり、、「出来た!」を感じられる瞬間がとても多いのです。

同時に失敗もはっきりしていて、「出来ない・・・」となることも。

でも、その現実から目を背けていては、バトンの楽しさをしることは出来ません。

あえてドライな対応に徹しているのは「出来なかった・・・途中でやめちゃった・・・」という経験よりも、「出来たよ!」を感じてほしいからなのです。

たった一つでもいい。ほんの少しでもいい。「出来た!」「ほら、出来たやん!」この喜びの共有が大切で、それの積み重ねでしかないのかな。と思います。

 

 

 

 

それは幼児だけでなく、選手権を目指すレベルの子であっても同じです。

難しい技に「無理かも・・・」「出来ない・・・」という気持ちで向き合っていても、学びは少なく辛さは大きい。それを経験してほしいわけではないんですよね。

レッスン後、疲れ切った帰りの車の中では「今日も出来なかった・・・」というネガティブ反省会よりも、気持ちよく技が取れた感覚や、あそこはよかった!というポジティブ反省会をしてほしいな、と。

 

人間は、良いことよりも悪いことが記憶に残りがちですので(;^_^A意識して良い記憶を残すのは大切なことです。

 

「出来る」という自信を練習によって培うこと。その点をつないでつないで、一本の線にしていくこと。

1分45秒の曲という線にしていくこと。その線を長く長くつないで、自分のバトン人生にしていくこと。

 

そこにある大切なもの、どうか伝わりますように。

 

 

本が大好き!なツグミに、と両親が本棚をプレゼントしてくれました(#^.^#)

 

 

嬉しそうに本をしまっていますが、気になる本が出てくるたびに読んでしまう(笑)

片付けが進みません。

「ツグミちゃん~お手手が止まってるよ~」というと、この笑顔!

 

サワとツグミがいるおかげで、バトンの指導でも色々な経験が生かせます。

子どもたちと向き合う時に、心をしっかり感じようと思えますし、その成長のスモールステップがどれほど貴重かがわかります。保護者の方の気持ちにも寄り添うこと、思いを汲み取ること、これも自身が母になったからできるのだろうと。

(まだまだ足りないとは思いますが・・・)

 

 

何事にも意味があり、繋がっていると。

まさに人生は、毎日という点をつなぐ線なんだよね・・・と感じる日々です。

点を大切にしていきたいです。

 

 

 




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