第39回関西バトントワーリングコンテスト

第39回関西バトントワーリングコンテスト

緊急事態宣言中に開催されたコンテスト

昨日終了しました。

お世話になった関係各位に、この場をお借りしてお礼申し上げます。

 

 

開催には賛否両論あったと思います。

団体としての参加を快く思わない意見も実際にありましたし

私自身も様々な迷いの中、昨日を迎えました。

練習できない中、参加に意味はあるのか

リスクは考えないのか

目標をどこに設定するのか

迷いながら一日一日を何とかすごして

「これが正解」というものがない中で

苦しく不安で不安定な日々だったなと振り返ります。

きっとメンバーも保護者の方も同じでしょう。

やめるにしても。やるにしても。

どちらも勇気がいることだと。

 

直前の怪我や、諸事情により参加を見合わせたメンバーもいましたが

出場メンバーは全員が精一杯、本番を迎えてくれたと信じています。

当日は審査をさせていただいていたので、メンバーの演技は全く見られません。

全てを信頼するスタッフやシニアメンバーに託しています。

この当日の段取りを組むところから始まって、どれだけスタッフ・シニアメンバーの力が大きいか・・・

回を重ねるごとに引率にはスムーズさがうまれて

やはりこれも経験なんだな、と。

ライブコンサート会場のスタッフみたいにすごいテキパキ動いてはった!とサワが言っていました(笑)

いつか私も、あの立場になるのかな

協力できるならしたいな、そんなことも。

これが「歴史が繋がっていく」ということだと思います。

今のジュニアや高校生たちが、スタッフやシニアメンバーの姿を見て

いつか私も。こうやってみんなをサポートしよう!小さい子たちの指導もしてみたいな!

自然にそう思えること。

スタッフやシニアメンバーの丁寧な行動が、下の世代にしっかり伝わっているのを嬉しく感じます。

 

どのスクールの先生も、人手不足やスタッフ不足を嘆き

保護者フル動員やで~!やめた子になんとか声かけて寄せ集める(言い方・・・)んやで~!なんて話しているのを聞くと

自分はなんと恵まれていることかと。

フェニックスって、ほんまに奇跡の団体ちゃう??

そう思ったりもします(笑)

 

そんなわけで、当日は全てをスタッフやシニアメンバーに任せっぱなし。

私はメンバーに会うこともあえてしませんし、声掛けもメッセージを送ることも一切しません。すべては終わってから。

運営や審査の立場をもって大会に臨む時は、いつもそう決めています。公私混同をすると色々な部分でひずみが出る気がして。

今回はツグミも参加していたのですが、それは我が子であっても同じ。朝、家を出る時から別行動です。

朝5時前にたたき起こして(笑)

本番用シニョンだけして「下向いてもう一回寝て」なんて無理難題をおしつけwww

あとは頼んだ!とサワに託し・・・

それが大変だと思ったことはないし、ツグミにもバトンをするならそれが普通。そう教えています。

 

メダルの色はそれぞれです。

金銀銅、それぞれの本番実施により、結果がついてきます。

スポーツですから一回勝負。

いくら「本当はできるのに」「いつもはできるんだけど」そういったって、本番の一回が全て。過酷な世界ですよね。

その一回にすべてを出し切るために、果てしない数の練習を積むのです。たった一分ですよ。上級種目でも二分以下。そのために費やす練習時間は、いったいどれくらいあるのでしょう。

計算すると気が遠くなりますね。。。

でも、それをするからメダルの色が本当に輝くのだと思います。

頑張って頑張って、精一杯の練習をして

それが自分にとっての精一杯だったかどうかは、自分が一番よくわかるでしょう。ただ時間を使っても意味がありません。

逆に短時間であっても、頭を使い神経を使い、意味のある練習ならそれでいいのです。自分にしか、自分が精一杯だったかどうかはわからないのです。

精一杯の練習を積んだなら、たとえメダルが銀でも銅でも、ピカピカなんやで。生徒にはいつもそう言っています。

全然恥ずかしくないし、下を向くことはないんやで。

悔し涙を流すのはいいけれど、努力や頑張りを否定したらあかんよ、って。小さい子には難しいかもしれませんが、頑張った自分がそこにいたなら、ほめてあげてほしいのです。

 

逆もありますね。たとえ金でも、練習が精一杯じゃなかったのなら。金色でもそこについてくる輝きは半減するのではないかと思います。

 

あの子は金賞だった、あの子は銀賞だった

何回目で金賞だった、リベンジなのにまた銀賞だった

銅賞なんて取る人いるんだ恥ずかしい

あの子は落としたのに金賞だった

あの子は落としていないのに銀賞だった

あんな大人やのに入門なんて出てるんだ

 

指導者をしていると聞こえてくるそういった声声声

(身内からではありませんが・・・)

 

正直、どうでもいいことです。

選手権と違ってバトンコンテストは、人との競争ではありません。

全て、自分自身の経験なんです。

人にとやかく言われる筋合いもないし、

まずは勇気を出してあのフロアに立ったこと、そこに胸をはってほしいのです。

一回で金賞になった子が特別センスや才能があるのではなく

みんな何かしら努力をしているのです。

特別な才能の持ち主なんていなくて、努力したから出来るようになった、本当にシンプルなことなんですよね。

 

今回は、私も指導を始めてから経験したことのない状況でした。

4月末から体育館で一度も練習せずに迎える本番。

あり得ない状況でしたが、あり得るんですよね。

「バトンシューズを長いことはいていない」

「サイズ大丈夫かな」

あり得ませんが、、あり得るんです。

そんな中迎えた本番でした。

大会開催が発表されてからすぐに出張レッスンとzoomレッスンを企画しました。

思っていたよりたくさんの需要があり、そして高い効果をあげられたという実感があります。手探り状態でしたが、なんでもやってみるものですね。

このレッスンを進めるには、スタッフの力も大きくて

「出場メンバーのために何か出来ることを」

それを合言葉にするかのように、心で動いて行動を起こしてくれました。少しでも効果があげられるように指導ポイントを共有したり、工夫や振り返りをしたり

私一人では到底出来ないレッスンだったと思います。

ご家庭で練習環境を整える工夫も

自主レッスンの付き添いも

どこか体育館がないかと探してくださる努力も

動画でのやり取りも

全ては「頑張る子どものために」

保護者の方がして下さったことです。

 

本当に・・・周りの方に感謝しかありません。

 

ラスト二週間は、

高校大会も重なり

毎日自分が何をしてどこのレッスンに行き

誰と何を段取りするのか一人でてんやわんやの大騒ぎ状態でしたが(笑)

おかげさまで無事に月曜日を迎えられて、ようやくホッとしています。

 

逆境の中参加するコンテストに不安しかありませんでしたが

みんなが一丸となってその逆境の壁を打ち破った。

大げさかもしれませんが、そんな感じなんですよね。

 

体育館がないとうまくなれない、練習は出来ないと

心のどこかでそんな言い訳をしていた自分が恥ずかしいです。

私がそれを思ったらおしまいなのに。

その思い込みを、今回出場したメンバーがぶち壊してくれました!

(あえて悪い言葉でwwそれくらいのパワーがあったのです)

 

練習の工夫が形になった子もいれば、

練習が短期間すぎて、成長に限界があった子も正直います。

忘れている人のために、あらためて。

↓↓↓↓↓

「級が上がれば、習得には倍以上の時間と努力が必要」

なんです。

そこを忘れがちな人が多い。これはトワラーあるあるかもしれません。

指導者から見ても、

「こんな急に難しくなるんだ」

これは本音で(笑)

プレ中級とかプレ上級とかあればいいのに、、

心の中ではそう思いますが、ありませんよね( ̄▽ ̄)

それを日々のレッスンで、自主レッスンで、

やっていかなければならないんです。

ですから、昨日が終わった瞬間からが始まりで。

次に進む子は「プレ〇〇級」の練習を

リベンジする子は「〇〇級の精度アップ」の練習を

していく必要があるのです。

 

半年に一回、さぁそろそろやろうかな。ではなく

新しい級に進むなら「二か月の間にプレ上級ができるように!」「残りの時間で上級に進めるように!」と頭を使わなければ。

 

今回時間が足りなかった、練習が少なかった・・・

そういうメンバーへ。

それもコンテストに出なければ気付かなかったことですよね。

次に生かせばよい、それだけのことです。

学んで、そのまま変化がなければ、本当に意味のない時間になってしまいますが(;^_^Aそんな子はいないはず。

個人のスキルをアップするのは何のためか。

目的はそれぞれ違っていいのです。

先に書いたように、人に決められることでも「こうしないとダメ」なんてことも、一つもありません。

チームに貢献したいから

努力を形にしたいから

チャレンジするのが好きだから

達成感を得たいから

バトンが好きだから

みんな違って、みんないい(#^.^#)

その目的を、トワラー本人が持つこと。ここがとても大切です。

そして保護者の方には、その子どもたちの想いを大切に

寄り添い励まし、サポートしていただきたいと・・・

子どもたちが弱くなっている、壁に絶望している時こそ

あたたかく見守っていただきたいと願っています。

 

審査員をしていると

目の前で私に向かって全力でパフォーマンスしてくれる選手がいて

それが入門レベルでも上級レベルでも

本当にキラキラ輝いて見えるんですよね。

そして演技を見ていると、、その選手が積んできたたくさんの練習がはっきりと見えてきます。

初めて見る選手なんですが、不思議ですよね。

でも見えるんですよ。審査員には。

こんなにスラスラスムーズに回せるようになるには

どれだけ努力をしてきたのかな

自信をもって踊れるまで、一生懸命練習したんだね

綺麗なフリーハンド、美しい姿勢、先生にたくさん教えてもらったんだね

もちろん想像の範囲ですが、一分の演技にかけてきた果てしない練習の道のりが見えてくるのです。

 

自信がなさそうだったり、技が未習得だったり、練習中だな、という選手は、時間が足りなかったのかな、、次は自信をもって踊れるように、また頑張って!良いところもたくさんあるからね!そんなメッセージを込めて賞をつけています。

 

選手も全力ですが、審査員も全力です(#^.^#)

一日で2キロやせるくらい(笑)神経も体力もすり減ります。

今回出場したメンバーは、改めてメダルと向き合い

自分の演技を振り返り

審査員の先生からもらった見えないメッセージに何がこめられていたのか、感じてほしいなと思います。

 

 

 




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