先日、あるきっかけから生徒のバトンを触りました。
考えてみれば・・・
普段、指導中に人のバトンを触ることってほとんどないんですよね。
バトンどころか、体に触れるような指導もほぼしません。
どうしても必要な時は行いますが
感染予防対策だから、というだけではなくて
今は体罰問題などにも本当に気を付けて指導しなければいけない時代ですし、こちらとしては軽く体に触れただけ、という感覚でも、生徒が「強く触られた」と受け取る可能性もあるわけで。
言葉遣いも立ち居振る舞いも、全てが「誰に見られてもクリアで健全」でなければいけません。
スタッフにもその点については徹底しています。
そんな理由から、フェニックスではレッスンの見学も基本的に自由です。
感染対策&子どもたちの集中力継続のため、保護者の方の見学中の私語については慎んでいただいていますが、我が子がどのような指導を受け、どのようにレッスンに取り組んでいるか、見ていただくのは大歓迎です。
話が逸れました。
そんなわけで、体やバトンに触れることはほとんどないんですよね。
ただ先日、ふとしたきっかけで人のバトンを触った時に
自分のバトンとの感覚の違いにとっても驚きました。
同じメーカー、同じ長さのバトンなのに!!
え、なんでこんなに違うの??それが正直な感想。
自分のバトンは違和感なく手に馴染むのですが
人のバトンはとっても固い感じがして・・・
馴染まないんですよ。本当に!!
え??と思って、その場で思わず何度か触り心地を確認してしまったくらい(;^_^A
そして思い出したのが、昔の雑誌に載っていたインタビュー記事
バトントワーリング専門誌
「トワラー」
創刊号。2013年かぁ。。もうそんなに前なんですね~。
ここに高橋典子さんの記事が掲載されていて、頭のどこかにその言葉が残っていたようです。ふと思い出しました。
印象的な言葉は自分の中に何かの形で残るものなんですね。
まさにこれだな、と。
自分の手に馴染んで育って、魂が宿っていく。
恥ずかしながら、現役の頃は全くこういった感覚はなくて・・・
バトンを大切に扱うことは心掛けていたものの
それほど「自分のバトン」に執着?愛着??を持ったことはなかったかもしれません。
なんでかなぁ、、と振り返ると
私自身の活動の主軸がチームバトンだったことが原因かもしれません。
エクスチェンジなどが何度もありますし
「自分のバトン」にこだわって演技をするという感覚を持ったことがなかったんですよね。
いつも演技が終わったあとに、メンバー同士で
「これ誰の~」「私のバトンありますか~」みたいな(笑)
指導する立場になり、一本のバトンに対する思いが、自分の知らないうちに育って、、バトンに魂を吹き込んだのでしょう。
今は自分のバトンにとっても愛着を持っていますし、そのことに気付いてからは、今まで以上に大切に使っています(#^.^#)
バトンを足で踏んで拾い上げたり
雑にあつかうのは許せない。大嫌いです。
生徒には絶対にさせません。
ポイっとバトンを放り投げてフロアの外に出したり・・・
時々チームのメンバーにそういう姿が見えると本当に
がっかりします。
たまにバトンをまたぐ振付を作ったりもしますが
うーん、本当は嫌だな、なんかちゃうな~。。と思うことも。
レッスン後にバトンを磨いたり、メンテナンスをするような習慣はありませんが、錆に気を付けたり、極力ポイントテープは貼らないようにしたり。暑い日はしっかり乾いた布で汗を拭いたり、ということは心掛けています。
メンバーのみんな、自分なりのメンテナンス。
やっていますか??
私はバトンしか知りませんが、どんなスポーツでもきっと同じでしょうね。
野球選手ならバットやグローブを
サッカー選手ならスパイクやボールを
道具を使う選手はみんな同じように、そこを大切にする心を持っているのだと想像します。
私たちが体育館を掃除するのも同じですね。
やらなあかんしモップをかけるのか
使わせてもらってありがとうございます、の気持ちを持ちながら綺麗にするのか
どうせならフェニックスの生徒たちには後者であってほしいと。
今日もバトンが出来て幸せだったなぁ
私と共にいてくれてありがとう!!
一本のバトンにそういった感情を持てるのか
ただの道具なのか
こういったところを丁寧に感じる心はありますか?
心が豊かな子は表情も豊かになり
行動もそれに応じて変わってきて
きっと演技にも影響し
素晴らしいトワラーになると思うんですよね(#^.^#)
最近、特に子どもたちのレッスンをしていると感じることがたくさんあります。
大人しい子もいる、イヤイヤ期の子もいる、逃げがちな子もいる、言い訳がちな子もいる、、みんながまっすぐ順風満帆なバトンではありません。当たり前の事。
そこで「じゃ、やらんとき」「嫌やったらやめたら」「いつになったらできるん」そういって突き放すのは簡単なのですが
それは違う。なんで嫌なの?ちゃんと理由があるんです。
言い訳や逃げ??そうなってしまう理由があります。
頑張らせる時期、励ます時期、認める時期、信じて送り出す時期、その子に合わせたタイミングと声掛けが必ずあります。
それを感じられるかどうかは、私自身の心の豊かさにかかっていると。自分が尖っていては、尖った対応しかできなくて、結果的に生徒たちに尖った言葉や態度をとってしまう。。全部繋がっているんですね。
だから、心豊かに過ごしたいし(^^)好きなこともたくさんしたいし
オタ活も(笑)美味しいものを食べることも
人とコミュニケーションをとることも好きな手芸も
欲張りになんでもしたい!!そう思っています。
道具を愛でることも、その中の一つ。
バトンを愛し、バトンに愛され、そしてみんなで幸せになりたい!
いつも明るいパワーであふれるフェニックスバトンチーム、それが私の理想像です。